歯周病は、歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)に細菌が入ることで引き起こされる病気です。歯ぐきが炎症を起こして赤く腫れ、歯磨きのときに出血します。
しかし、この段階ではまだ痛みはありません。ここからさらに進行すると歯周ポケットが深くなり、歯ぐきの中にある歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けて、歯ぐきから膿が出たり歯がぐらついたりしてきます。
この段階に至ると痛みが出てきます。最終的には抜歯するしかなくなったり、あるいはその前に歯が抜けてしまったりします。歯周病は、かつては歯槽膿漏と呼ばれていました。
当クリニックでは歯科衛生士と歯科医師が協力し、歯周病を改善するための体制を整えています。
基本的には、まず検査をして歯周病の進行具合を確認します。軽度であれば、歯石と歯垢の除去を行うことで歯ぐきの状態は改善されていきます。
重度の場合であれば、歯周病によって失われた歯周組織を再生療法によって回復することができます。また、治療を行った後も、再び悪化することのないように予防的治療を続けていく必要があります。
歯周病は、50歳代以上になると約90%の人がかかっているともいわれる歯ぐきの病気ですが、重度になるまで自覚症状がほとんどありません。そのため、日頃の観察と適切なケアで予防し、かかってしまったとしても早めに発見して治療を受けることが重要です。