口腔と全身は相互に血管、リンパ管、そして神経で直接的につながっているため、切り離して治療すること自体が非合理的です。
例えば神経を治療した歯の根尖病巣は細菌感染を起こしており、その細菌がタンパク質を分解することで硫化水素などの揮発性硫黄化合物という毒素が発生し、これらの毒素は、血管、リンパ管、神経線維を通じて全身に広がり、自己免疫疾患や心臓病やがんと深く関連しています。このように、口腔や耳鼻科領域の病巣が遠く離れた身体の各部位に病気や症状を呈することを病巣感染といいます。
病巣感染の原病巣の90%は口腔領域に存在し、それ自体は症状が無いか軽微でも、離れた臓器や身体に重篤な症状がでることもあります。
最近では口腔内の歯周病菌が血管内に侵入して血流に乗って全身を巡る歯原性菌血症が動脈硬化や全身疾患(高血圧、心疾患、脳疾患、肺炎、糖尿病、自己免疫疾患、早産、低体重児出産、リュウマチ、アルツハイマー型認知症など)のリスクを高めるとして注目されました。
ささやま歯科クリニックでは、場合によっては血液検査などを行い、口腔疾患の原因をあらゆる角度から精査し、口腔の健康を獲得し、結果的に全身が健康となる医療を目指しています。